ものづくり補助金の概要
個人事業主や創業間もないスタートアップ企業やベンチャー企業なども利用できる補助金の1つである 「ものづくり補助金(通称:もの補助)」についてご紹介します。
「ものづくり補助金(通称:もの補助)」は、国内の雇用の多くを占める中小企業・小規模事業者が生産性向上や持続的な賃上げに向けて取り組む、『革新的な製品・サービスの開発』または『生産プロセス等の省力化 のための設備投資・システム構築』を支援する補助金です。
この「ものづくり補助金」は通年で申請のチャンスがあり、令和6年度は応募期間を約2ヶ月、審査期間を約1ヶ月として、6月・9月・12月・3月の四半期ごとに採択発表が行われる予定です。
採択発表は6月、9月、12月、3月の四半期ごとに行われる予定です。もし不採択となっても、事務局に不採択理由を問い合わせた上で、内容を見直して再申請することが可能となっておりますので、何度でも挑戦して、支援を受けられるチャンスを掴みましょう。
「ものづくり補助金」は、新しいビジネスや新規の設備導入を検討しているほとんどの企業にとって、活用を検討すべき手厚い支援制度です。生産性の向上はもちろん、ビジネスの拡大や新しい市場への進出を考えている企業にとっても有効です。興味がある方は、ぜひ一度情報収集されることをお勧めします。
補助上限額・補助率
活用イメージ
対象要件
◼ 中小企業・小規模事業者等が、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス等の省力化のための設備投資・システム構築を行い、
- 付加価値額年平均成長率3%増加
- 給与支給総額年平均成長率1.5%増加
- 事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の基本要件等を目指す3~5年の事業計画
に取り組むこと。
補助対象経費
中小企業、ベンチャー、スタートアップが行う「革新的な製品・サービス開発」又は「生産プロセス・ サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等に対して支援が受けられます。
設備投資は、単価が50万円(税抜)以上が対象となり、具体的には機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、 クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費となります。
申請手続き
◼ ものづくり補助金の応募申請は、インターネットを利用した「電子申請」となります。
◼ 公募要領で補助対象者、申請要件、対象経費、スケジュール等を確認しましょう。
◼ GビズIDを取得のうえ、電子申請システムにより申請※本補助金の申請にはGビズID(アカウント)の取得が必要です。ID取得に一定期間を要しますので、お早めにお手続き下さい。
採択決定後の事業実施・
フォローアップ
◼ 交付候補者決定、交付申請・決定を経て事業を実施
◼ 補助事業実施期間内に設備投資等を行い、実績報告書を提出
◼ 3~5年の事業計画に基づき事業を実施し、事業化状況報告を提出※
※ 3~5年の間、毎年事業化状況報告を提出いただき、事業成果を確認します。また、基本要件等が未達の場合、補助金返還義務があります。
事業実施スケジュール
※ 令和6年12月10日までに実績報告までを完了する必要があります。無理のない計画を基に申請を行ってください。
※ 申請時点で明らかではない経費については、交付申請・決定の段階時点で、事業に要する経費の詳細内訳を改めて求めます。対象外経費が含まれていることが判明した場合はお支払いができませんので、申請時点でよくご確認ください。
17次公募
※ 次回公募は17次募集となります。
なお本公募は新たに設けられた「省力化(オーダーメイド)枠」のみの公募となり、その他申請枠の公募は18次締切分以降での実施予定となります。
※ 申請にあたっては、事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要となります。未取得の方はお早めに利用登録を行ってください。
※ 公募要領等は、ものづくり補助金総合サイトをご確認ください。
大幅賃上げ特例とは?
- 持続的な賃上げを実現するため、大幅な賃上げに取り組む事業者に対して、従業員規模に応じて補助上限額を100万円~2,000万円引き上げる(新型コロナ回復加速化特例適用事業者を除く)。
- 事業計画において、補助事業期間終了後3~5年で「①給与支給総額年平均成長率6%以上増加」かつ「②事業場内最低賃金を地域別最低賃金+50円以上の水準」を満たしたうえで、「③毎年、事業場内最低賃金を+50円以上増額」することとし、賃上げに係る計画書を提出することが要件。
- 要件未達の場合、補助金上乗せ分について全額返還。
その他の注意事項・変更点
- 一定の投資規模がある事業者について、口頭審査を実施
- 補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者においては、交付候補者決定前にオンラインによる口頭審査を実施。
- 例えば、当該事業申請にかかる意思決定の背景や事業実施に際しての事前のマーケティングの調査等、計画書に記載のない内容についても質問を行う可能性がある。
- 令和5年度補正予算に基づく公募は2回程度を予定、補助事業実施期間は令和6年12月10日まで。
- 補助事業実施期間は、いずれの公募回においても令和6年12月10日までに実績報告までを完了する必要があります。延長はできませんのでご注意ください。
- 厚生労働省の産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)との連携
- ものづくり補助金の「製品・サービス高付加価値化枠」で交付決定を受けた中小企業等に対し、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた中小事業主等が生産性向上等に必要な新たな人材を雇入れた場合に、当該事業主に対し、当該人材に係る賃金の一部を助成する「産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース)」との連携を実施。